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壬生寺
誠のこころ、此処にあり 京都えきにしエリアで、歴史を感じる

新選組の拠点となった壬生寺

幕末の香りを残す新選組ゆかりの古刹。

阪急大宮駅から徒歩約10分。閑静な住宅街にたたずむ律宗の名刹壬生寺は
年に3回行われる壬生大念仏狂言でも有名ですが、新選組と深いゆかりがあることでも知られています。

そもそも壬生寺は小三井寺と呼ばれており、991年に三井寺の快賢僧都によって創健されました。
この地を拠点としたのが新選組です。

「意外なことに壬生の地には新選組に関係する文書や、有名な『誠』の旗などはほとんど残っていないんですよ」と副住職の松浦さん。

新選組は壬生寺の境内を兵法調練場として使用し、毎月4と9の付く日には内容を知られないように寺の門を閉めて調練を行ったそう。

「これらの日は一般の人は参拝できなかったんです。ところがうちのご本尊は地蔵菩薩で24日は地蔵さんの縁日にあたります。
壬生寺としてはほんまに困ったことでね・・・(苦笑)。

しかもその調練は大砲の訓練で、周辺にも被害が及んだようです。
うちは勅願寺やから、境内への馬の乗り入れなんかは厳禁やったのに馬を乗り回していたりもしていたようで」。

こうした経緯があって地域の人々から煙たがられていたため、新選組が京都から去った後、
関係のものがすべて燃やされてしまったのではないか、と松浦さんは推測されています。

実はあまりの狼藉のため、当時の壬生寺ご住職が朝廷に調練の規模を縮小するよう変更を懇願する訴状も出していたとのこと。
「新選組の有名な『誠』の文字は、当時発行されて大流行だった『壬生寺縁起』の「二太刀の木」の記述に由来すると考えられます。

この縁起では、お地蔵さんが授けたとされる二太刀の名称が「誠剣(じょうけん)」と「治世(ちせい)」と記されており、新選組のブレインであった山南敬助はこれに触発されて『誠』字を採用したのではないでしょうか」と松浦さん。

壬生寺からみた知られざるエピソードに、新選組をとりまく歴史の面白さを感じることができました。

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